米国時間8月16日付けの「DigiTimes」が、「iPods」の新機種に「無線機能が搭載される可能性がある」と報じた。だが同時に、記事の終わりには、台湾Appleはこの情報を否定しているという矛盾した情報も付記されていた。
市場の情報筋によると、Apple Computerは近日中に、無線機能を搭載した新たなiPodをリリースする予定だという。Microsoftが年末に発売を期している同社の「Zune」ブランドの無線対応MP3プレーヤーと、競合する製品になるようだ。しかし、台湾Appleはこの報道を否定した。
iPodが採用する無線機能の搭載スタイルには、次のようなケースが考えられる。
●「Bluetooth」対応無線ヘッドフォン
iPodに無線ヘッドフォンを付けられても、わたしにとってはほとんど、いや、まったく意味がない。本体から4フィート以内の場所でBluetooth対応ヘッドセット使用するなら許容範囲内だが、そうでない場合は、音が割れてひどいことになるだろう。音楽プレーヤーと相性のよい技術とは言えないと思う。最近では、はじめから無線に対応している製品でも、有線のイヤフォンを買って使うようにしている。
●802.11
Wi-Fiが実装されれば、自分で使用しているMacに無線を介して接続し、楽曲を転送することが可能になる。だが、その際利用するアプリケーションでは、「iTunes Music Store」から無線経由(Over-The-Air:OTA)で楽曲を購入し、iPodに直接記録する方法しか選択できなくなる可能性もある。IDCの予測によれば、OTA音楽ダウンロードビジネスは、2010年までに一般のオンライン音楽サービスを上回る規模になるという。
無線音楽サービスを普及させるためには、まずは無線通信利用者に、さまざまな音楽再生機能付きデバイスを行き渡らせる必要がある。現時点ではそうした端末を販売しているベンダー数が少ないこともあって、そのもくろみは実現していない。しかし、音楽再生が可能な携帯電話の種類は増えつつあり、価格も下がり始めている。IDCでは、米国内で2010年までに出荷される全携帯端末のおよそ60%が、音楽再生機能を搭載するものになると見込んでいる。
NPD Groupも、音楽再生機能付きの端末が市場に浸透するのと同時に、OTAの売り上げが急速に増加すると予測した。以下は同社のサイトからの引用である。
2006年2月には、「Sprint Music Store」やVerizonの「VCast Music」などを利用して楽曲全体をOTAダウンロードできる携帯電話端末が、100万台以上販売された。驚くべき数字というほどではないが、Sprint Music Storeにおけるダウンロード数が200万を超えていること、さらにはVerizonのサービスも同様の実績を上げていることからは、消費者が楽曲全体のダウンロードを実に気軽に利用している現状がうかがい知れる。OTAダウンロード機能搭載の携帯電話はますます安価になっており、消費者がそうした端末を購入しやすい環境が整いつつある。OTAダウンロード数も、これと比例して増えていくだろう。
iPodに無線機が取り付けられれば、デイバスのバッテリ寿命に悪影響がおよぶと考えられ、Appleにとっては頭の痛い問題になるはずだ。現在のiPodのバッテリ持続時間は14時間(ビデオを再生した場合は、2〜3時間短くなる)だが、Sonyの「Net Walkman NW-HD1」などはすでに30時間近い稼働時間を実現して、Appleを突き放している。
iPodへの無線機能搭載を実行に移すなら、他社よりはるかにすぐれたバッテリ技術(例えば、ダイレクトメタノール型燃料電池などだろうか)を採用して、無線機が消費する余分な電力をカバーし、なおかつ十分なバッテリ継続時間を確保しなければならない。
読者は無線iPodをほしいと思うだろうか。連続再生時間を犠牲にしてまでも、無線機能は必要なのだろうか。
(Jason D. O'Grady)
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