CNETの渡辺さんが金融業のモジュール化とソフトウェアのモジュール化を対比した議論をしている。なるほどなと思い、ちょっとそれを敷衍してみた。
金融ビジネスのモジュール組み換え
渡辺さんが指摘する通り、金融ビジネスはモジュール化が進行しつつある。これまでもモジュール化していたと言えなくもないが、従来は業態ごとのモジュールで、これからは金融機能ごとのモジュールだ。
つまり、これまでは業態間の規制が強かったため、銀行、証券、保険、とそれぞれの世界に閉じる形で商品開発から販売までが行われる業態別の密結合構造であった。
それが金融庁の金融改革プログラムの流れのなかで、業態間の垣根は徐々に取り払われ、より顧客志向に金融機能が再構成されるようになってきた。その結果、商品供給に徹する金融機関や、逆に商品販売に主眼を置く金融機関が出てくる、といった状況になりつつある。
すると、従来は業態別に密結合されていた金融機能が、業態を跨って連携可能な疎結合な状態へと移行する。その裏にあるテクノロジーも当然、そんな疎結合をサポートすることが求められる。
テクノロジーとのアナロジー
さて、金融機能が密結合から疎結合へと変化するなかで、テクノロジーも同様にモジュール化の進展によって密結合から疎結合へと移行しつつある。しかしながら、金融システムの領域では、まだWebサービスのような疎結合を可能とするテクノロジーや、そういった状態を指すサービス指向アーキテクチャーの採用は、まだその端緒にあると言ったほうが良いだろう。
金融機能の担い手は金融機関から一般企業へも開放される流れにあるが、金融機能のモジュール化とテクノロジーのモジュール化の同期を取るのは、こうした新規参入者であるかもしれない。
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