PBXのIP化は時期尚早か? 2

October 31, 2006 08:07 PM
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[前回より続く]

(2) IPを使ったアプリケーションとの連動の具体的な提案は間もなく出てくる

「せっかくIP方式を導入したのに、それを生かすアプリケーションが無い」という声を良く聞くし、実際これまではその通りであった。今後SIP方式のIPテレフォニーが普及するにつれ、このあたりの事情も大きく変化することが予想される。その理由は2つある。1つは、SIPのアプリケーション開発はハイパーテキスト言語を使用するので、これまでWEB上のさまざまなアプリケーション開発を行っていた技術者たちが簡単に開発技術を習得できるということだ。無数のアプリケーション開発技術者により、われわれ電話屋には思いつかない、新しいアプリケーションが生まれる可能性が高い。第2に、企業の業務系システムとの連動が今後は容易になるということだ。

日本語で「アプリケーション」と言うとPCの画面上で目に見えるアプリケーション・ソフトウェアを思い浮かべがちである。しかし、企業にとって、テレフォニー分野におけるアプリケーションとの連動によるメリットというのは、PCの画面に見えるソフトとの連動によるものとは限らない。裏方で動いている業務系システムとのテレフォニー連動により既存業務を効率化できることも大きなメリットだ。

裏方のシステムと電話を連動させた業務の効率化といえば、コールセンターは元々はその一種である。最初に開発されたコールセンターの仕組といえば、電話を受け付ける多数のオペレーターに均等に電話がかかってくるようにするACD(Automatic Call Distribution)機能というものであった。つまり電話のアプリケーションの一つであるコールセンターも、初期の段階では見た目は普通のオフィスと変わらず、電話の置かれた机にオペレータが着席していただけで、特に目に見える特別なものがあるわけではなかったのだ。ところが、コールセンター業務を効率化させるための様々な仕組がどんどん発展し、今日では顧客データベースや受発注システムなどバック・オフィスのシステムと連動し、コールセンター用のアプリケーションとして、PCの画面上に見えるソフトウェアも数多く存在するのだ。

今までは、このバック・オフィスのシステムと電話設備を連動させるのにはCTI(Computer to Telephony Integration)という仕組を使っており、この仕組を使って実際にバック・オフィスのシステムと連動させるには高度な専門知識が必要であり、連動のための開発も大掛かりなものであった。このため、電話と接続することが主目的であるコールセンター以外では、なかなか一般の企業がバック・オフィスのシステムと電話設備の連動を気軽に実現するのは困難であった。ところが、SIP方式により、より簡単に連動実現ができるようになり、コールセンターでなくともアプリケーションとの連動が容易になるのだ。

[次回に続く]

(加藤 浩明)

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プロフィール
安藤靖(Yasushi Andou)
日本アバイアメジャーアカウントセールス取締役事業部長。1995年日本AT&T(現アバイア)に入社。以後、一貫して大規模コンタクトセンターの営業に従事。現在はメジャー・アカウント(主要顧客)に向けてIPコンタクトセンターの導入をすすめる。
加藤浩明(Hiroaki Kato)
アバイア・インク、グローバル・サービス・オペレーション部門、ディマンド・ジェ ネレーション・ディレクタ。前職では大手商社にて通信事業者向け通信設備の輸入・ 販売・保守サポートなどに従事。日本アバイアに入社後日本における事業開発を担当 し、2007年2月から、米国本社に出向中。需要開拓のための中長期的な戦略策定に従事。
高橋寿也(Toshiya Takahashi)
日本アバイアシステムエンジニアリング部部長。世界的に最も注目されているユビキタスそしてVOIP技術。昨今ではIPテレフォニーそしてIPコンタクトセンターの2本柱でコスト削減や業務効率向上についての提案を実施。
加瀬健(Takeshi Kase)
日本アバイア マーケティング部部長IT企業のマーケティングにかかわること約20年。アバイアではFIFAワールドカップのビックイベントを経験。現在はIPテレフォニーのマーケティングに力を注ぐ。
橋村信輝(Nobuteru Hashimura)
日本アバイアコミュニケーション・システムズ部門リージョナル プロダクトマネージャ。日本に於けるIPテレフォニーなど音声系製品のプロダクト責任者。外資系通信事業者でネットワーク設計やシステム選定に従事。TDMからIPへ製品が移行していく過程に深く関わる。
橋本健(Ken Hashimoto)
日本アバイアコミュニケーション・ソリューション&インテグレーションコンサルタントエンジニア。通信事業者で法人向け通信インフラ構築に関するプロジェクトマネージメントを経験後、アバイアへ入社。技術サポートを担当後、現在はコンタクトセンターのアプリケーションに関する導入とコンサルティングにあたる。
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