私は今、セミナー月間。
新製品 Office PerformancePoint Server 2007 の製品お披露目イベント 「Microsoft BI Conference 2007」 が 11月 30日に控えておりまして、これにまつわる準備があれやこれやもう本当に大変、泣きそうなぐらい。それでもようやく形になってきて、三越様や野村證券様における Office PerformancePoint Server 2007 の早期導入事例なども紹介されますので、ぜひご登録ください。ZDNET さんもメディアスポンサーになっていただいていますから、少々宣伝してもいいですよね?
でも実はその前に、来週は私が研究委員を務める日本 CFO 協会の Forum、再来週は長いおつきあいの BSC Forum に登壇です。ああ、早く終わらないかなあ。もし明日朝目覚めたとき 12月になっていたら、その瞬間は本気でうれしいかもしれない。
さてそれはそうと、今回は 「データ」 の本質を考えてみたいと思います。BI は一般に、ビジネス データから知恵 (Intelligence) を生み出す仕掛けとされます。たとえば売上データをあれこれこねくり回してみて、問題点や法則性を見つける。ところがこれが結構難しい、とは以前ご説明のとおりです。だからこそ、データの本質を考えることで近道を見つけたいという次第。
「データ」 とは?我々、日常生活で 「データ」 とか 「情報」 とか、気軽に使いますが、たぶんはっきり意識して使い分けていませんよね。なんとなく、デジタルっぽい感じのものをデータとか、ちょっとリアルっぽいものが含まれていると 「情報」 と言ってみているだけの話で。「情報技術」 っていうぐらいですから、「情報」 のほうが上位概念でしょう。情報は Information、Inform = 知らせる、ですから、何かを表現し伝える手段と考えればすっきりしますかね。そう、「これからは ICT の時代です」 なんて言うまでもなく、情報は本質的にコミュニケーション手段です。そしてバーチャルとリアルの境界線を作ること自体、無意味なこと。おっと、話が横道にそれちゃいそうなので、その話はまた今度。
「データ」は、数字や文字の集まりを指します。気象データ、売上データ、マーケット データ ・・・ 必ずしもデジタルでなくてもよさそうですね。でもこれらのデータを使って 「文書」 を作ってみるとちょっと性質が違ってくる。営業報告書、合意文書、天気予想図あたりも文書でしょうか、デジタルっぽい要素も含まれていますが、データよりももうちょっとランクが高い感じ。
「データ」 は 「事実」 を表現する情報の一種であると言えそうです。事実、すなわち誰が見ても同じもの。気圧や風向、製品売上額、株価、これらを表すデータは、私が見ても他の人が見てもまったく同じ。なんのためにデータが用意されているかといえば、情報ですから誰かに伝えるため。なぜデータにする必要があるかといえば、真実はその場にいる人にしか経験できないことだから。データは真実をモデル化したスナップショットなわけです。モデル化の過程でノイズを落としちゃうから不可逆、つまり事実を寄せ集めたところで真実を理解できるとは限らない。
一方で 「文書」 は必ずしも事実を表すとは限らないもの。たとえば私の同僚が書いた営業報告書は、その当時の背景をだいたい知っている私と、書かれていることだけしか知らない私の上司では、おそらく読み取り方が違ってきます。同じ気象データを使って作成した天気予想図だって、気象予報士によって細部がちょっとずつ違う、のかな?誰が見ても同じものが事実なわけで、文書は事実じゃない。文書とは、作成者の 「意志」 により事実を再編した 「解釈」 や 「文脈」。だからこそ、文書には嘘や誇張が含まれる可能性が高い。
知恵を生み出すためには、真実に近づかなきゃいけない。顧客の真実に近づくことが、その顧客のニーズをつかんだり新しいビジネスを生み出したりするわけです。だから BI は、データという事実をこねくりまわして真実に近づこうとするわけですが、残念ながら人はなかなかそこまで達観できないというか、本当に客観的に事実をこねくりまわせる人なんていない。かといって文書だけ共有してもダメ。どの部分が本当でどの部分が嘘なのかわからない情報は、一言で言うと嘘なのです。ナレッジ マネジメントという名のもとで運用される文書共有システムが、ナレッジ マネジメント実現にとって無意味なのは、これが理由です。本当にやらなきゃいけないのは、事実に基づく 「解釈の共有」。同じ企業に属するならば、営業だろうが経理だろうが、制約をかけなければ入手可能な情報に大差はないはずですが、その解釈が大きく異なります。だから解釈だけ使ってコミュニケーションしても仲が悪くなるだけなんですね。事実を骨としてその解釈を共有することが、組織全体での BI 力向上にきっと役立つはずです。その答えは、「Microsoft BI Conference 2007」 に参加して見つけてください!ちょっとしつこいですか?
※ 本エントリーの内容は筆者個人の見解に基づいており、マイクロソフトの見解を示すものではありません。
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