ユーザインターフェースに完成なし

 ゴールデンウィークにはのんびりしたかったのですが、いろんな仕事でどたばたしているうちに終わってしまいました。まぁ毎年こんな感じなので、もう慣れっこですが。

 さて、今年の1月にYahoo!のリニューアルのことにふれましたが、
(http://blog.japan.zdnet.com/maekawa/a/2008/01/yahoo_1.html)、ソフト屋にとってユーザインターフェースは鬼門のひとつ。

 どんなに考えてメニュー構造や画面デザインを考えたとしても、お客様の使い方や要求は千差万別ですから、100点満点をいただけることはあり得ない。それにソフト屋が頭の中で考えたインターフェースは、ときに独りよがりになっていることもある。

 ですから、お客様からいただくクレームや次バージョンへの要望で一番悩ましいのは、ユーザインターフェースに関わるところです。うちの会社だけじゃなくて、ほかのソフトハウスも同じじゃないでしょうか。ソフト開発者の中には、ロジックだけを作り込んでいるほうがよほど楽だ、なんていう冗談交じりの声もあるくらい。

 大学などではユーザインターフェースは認知心理学や生態心理学の分野として研究されているそうで。人間って、こういう場面ならこういう判断・操作をするだろうというのがだいたい決まっているので、状況の認知からインターフェースを紐解こうというわけです。

 大きなソフト会社にもなると、そういった専門家を社内に抱えて、ユーザの行動をビデオなどで解析しながら、画面やメニューの構造を研究しているんだとか(それにしては某社のソフトウェアが使いにくいのはなぜ、というギモンは置いといて)。

 同じような機能のソフトでも、無意識に使えてしまうものと、なんとなく使いにくいものとがあったりして、本当にユーザインターフェースってのは難しい。使いやすいソフトだから売れる、とも限らないしね。

 ユーザインターフェースは技術にも影響されます。たとえばGoogleに検索キーワードを打ち込むと、候補となるキーワードが入力途中でプルダウンのように表示されますが、これなんかはAjax技術の登場で可能となったもの。ウェブをパーツ化する「ウィジェット(widget=web+gadget)」もいつの間にか普及してたりして。その一方で、毎日使っているメールソフトやブラウザが、多くのユーザにとってインターフェースの「基準」になっているのも事実だろうと思うんです。

 そんなこんなを考えつつ、今、うちのソフトのユーザインターフェースを作り変えようとプロジェクトを進めています。使いやすさはもちろんのこと、製品間のフレームワークを徹底的に共通化しておかないと将来が大変になるんで、ここで頑張ってみようかなと。操作性や表示の統一も進めていく予定です。

 なんか決意表明になっちゃいましたが、ユーザインターフェースには完成がないので、これからも地道に磨いていきます。


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前川@ドリーム・アーツ

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前川賢治(Kenji Maekawa)
株式会社ドリーム・アーツ最高技術責任者(CTO)。大型汎用コンピュータ向け ソフトウェア製品の輸入商社である株式会社アシストにおいて、製品開発を担当。 1996年にドリーム・アーツ設立に参画。
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