アプライアンス・サーバーは皆を幸せにする

 あのネットバブル絶頂期の時代、「Cobalt」というLinuxベースのアプライアンス・サーバーがたくさん売れたのを、多くの方が記憶されていると思います。(※現在は生産・販売終了しています)

 Cobaltは確かにそのユニークでクールなデザインの魅力もありましたが、何といっても設置してから5分で使えるという手軽さが非常に便利なものでした。

 アプライアンスですので、勿論別のOSを入れなおしたり、別用途のサーバーとして転用することはできませんが、当時は大量のWebサーバー需要がありましたので、それはそれで利にかなっていたわけです。

 アプライアンス、ということで見れば、今現在ではWebサーバの他にも数多く存在し、あのGoogleの検索アプライアンスも含め、スパム対策などのセキュリティものやWebキャッシュなどバリエーションが増えてきています。

 ところでアプライアンス・サーバーの意義とは何でしょうか?

 教科書的に言えば、

・売り手(供給側)= 販売・保守のし易さ(単一用途、単一プラットフォームのため)

・買い手(購買側)= セットアップ時間の短縮、保守窓口の統一

となるでしょうか。併せて、バラバラに調達するよりも多くの場合、安価になると思います。

 そう、DIY的に言えば、「パッケージングされたキット」だと位置づければ、まさにDIYにぴったりの素材なのです。

 ここでは、さらにもう一歩、思考を進めましょう。

 アプライアンス・サーバーのもうひとつの意義、それは、「インストール・基本セットアップ」という単純作業にSEを関わらせなくてもよい(または派遣しなくても良い)、ということなのです。

 売り手側から見れば、決まったプラットフォームに決まったOS・アプリをインストールするという単純作業は、できれば自社の(特に優秀な)SEにはやらせたくないものです。

 ルーチンワークはSEそのもののモチベーションを下げますし、またマネージャも、部下にはクリエイティブな仕事をしてもらいたいと思っています。

 そして勿論、外注でもなく、イメージング・ツールやディプロイメント・ツールなどを使って、人間ではなくソフトウェアに作業をやってもらうべきです。(いや、IT産業全体のためにも、そうあるべきだと思っています)

 また買い手側から見れば、納期とコストの大幅節約につながります。特に裸のサーバに対して、もしベンダーのSEを派遣してもらってオンサイトでインストールすることにしたとしたら、どれぐらいのコストを払わなければいけないでしょうか?

 そうです、今やハードウェアよりも人件費のほうが高くつくのです。アプライアンス=事前にインストールされている、という風に見れば、ベンダーのSEを単純作業のために来てもらわなくても済む、ということになります。

 つまり売り手側、買い手側双方にとって、メリットのある製品、それがアプライアンス・サーバーそのものなのです。

 社内に必要なネットワーク関係のサーバーで、しかも将来的にも用途が変わらないものの調達をお考えでしたら、アプライアンス・サーバーをご検討してみてはいかがでしょうか?

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プロフィール
布谷恒和(Tsunekazu Nunotani)
デル アライアンス&ソリューションズ部マネージャー。国内大手システム・ベンダーでのプリセールスSE、外資系ハードウェア・ベンダーでのマーケティング職を経て、2002年にデル(当時、デルコンピュータ)に入社。企業向けのソリューション・マーケティングとアライアンスを担当。各種ソリューションの企画・開発、営業支援、セミナーでの講演など幅広く従事。顧客向け機関誌「Dell Insight 日本語版」編集長も兼務。特にx86仮想化技術を専門分野とする。
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