Web 2.0のコンセプトは実に明解だ。
すなわちこれは、データベースなのである。
あらゆるウェブサイトを単なるHTMLファイルの集まりではなくデータベースだと考えたら、どんなことだって可能になる。持ち運びできて制御も容易なアイデンティティでもカスタマイゼーションでも、実現できるのだ。
今にして思うと、Amazon.Comこそが最初のWeb 2.0サイトだった。同サイトはデータベースとして利用されるべく、10年も前に一から構築されたのだ。当時は非常に先進的な存在だったと言える。
これとオープンソースに何か関係があるのかだって?
それが大アリなのだ。
オープンソースは、データベースに基づくモジュール間の相互運用を可能にする。コードを閲覧でき、それを変更して動作させるようにできるわけだ。そしてオープンソースにおいては、開発コミュニティのすべての参加者がプロジェクトのコードベースを後押ししていくものと決まっている(必ずしもそううまくはいかないが、とにかくそういうことになっている)。
だが、先日のOracleによるInnobaseの買収は、こうした前提に逆らう出来事であった。Oracleは、データベース界のMicrosoftと言ってもよい存在になってしまっている。同社はデータベース界を囲い込み、企業顧客が否が応でも関わらざるを得ない立場を確保して、それに伴う独占的な利益を享受しているのだ。そんなOracleに、「MySQL」データベースの主要なコンポーネントであるエンジンの供給を任せるのは、控えめに言っても不安である。
それはつまり、MySQLがオープンソース界では絶対不可欠なデータベースだからだ。オープンソースWeb 2.0プロジェクトを進めている組織なら、おそらくはMySQLに対してすでに多額の投資を行っているだろう。したがって、これから技術を移行するのは高くつくことになり、ほとんど実現不能なわけだ。
MySQLの関係者も、今回のOracleの発表に警戒心を抱いている。同社にはGPLに準拠することが求められているが、プレスリリースでは、Innobaseの「InnoDB」ほかにも、「MyISAM」「Memory」「Merge」「Cluster」といった複数のエンジンの存在がほのめかされていた。これらはすべて、MySQLの「Pluggable Storage Engine Architecture」へのデータの書き込み/読み込みに利用されるものである。
PRの核心をのぞき見てみると、そこには懸念や警戒、注意報といった文字がならんでいるように思える。Oracleには、MySQLを買収する力もあることを忘れてはならない。
(Dana Blankenhorn)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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