勝利者とはどのようなものだろうか。
オープンソースで言えば、多くの支持を獲得し、活発な開発コミュニティが存在し、ユーザー基盤が拡大しつつあるプロジェクトが勝ち組ということになる。自信を持ってみずからの命運を託すことができるのは、その勝利を確信している場合である。1973年のベルモントステークスでは、伝説の名馬セクレタリアート号に1対30というオッズがつけられたが、それでも胴元は負けてしまったことが、これを証明している。
成功を収めたオープンソースを自社のエンタープライズシステムに採用すれば、十分なサポートが受けられる。質問に対する適切な回答を得られるし、専門家の力も借りられる。機能のアップデートも利用できるだろう。また、特定のアプリケーション知識を持つスタッフを雇用しなければならないときでも、有能な人材の中から適任者を選択する余裕が生まれる。
問題なのは、企業で働きビジネスを営んでいる人々の外側で、ある特定のオープンソースツールをサポートする動きが現れると、攻守が逆転するということだ。オープンソースの開発者は、自由契約選手のようなものである。一部の開発者が自分の仕事を終わりにしたり、あるいは対象に興味を失ってしまったりすると、プロジェクトはたちまち尻つぼみになってしまう。悪くすれば、プロジェクト自体が崩壊し、開発者がスポンサーから離れていく事態も起こりえる。今日の勝者は明日の敗者なのである。
こうした理由から、オープンソースを扱うCovalentやJBossは、エンタープライズ分野に大きな力を入れている。むろんその目的は金を稼ぐことだ。だが彼らは、プロジェクトの全ユーザーを確実にサポートできるよう、犠牲を払ってでも態勢を整えている。ビジネスがうまくいけば、そうした犠牲は取り戻せるのである。
オープンソース界の多くの参加者は、現在ある方向を目指している。オープンソースのコードをサポートすることで利益を得られるようになれば、オープンソースのビジネスモデルを採用する組織は増え、より多くのプロジェクトが(有料の)サポート体制を敷くようになると考えられるのである。だからこそ、2005年にそうした企業が主流に乗るようになったのだ。このトレンドは、2006年も引き続き強い推進力を維持するとわたしは考えている。
みずからの企業の命運をあるソフトウェアに託すなら、そこにアマチュアの存在はいらないと考えるのは当然だろう。オープンソースでも、これは同じなのである。
(Dana Blankenhorn)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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