Oracleはここ数年、競合相手を買収し、独占地代を徴収するようなビジネスモデルを採るようになった。
こうした戦略は、大規模な顧客に対してはてきめんの効果を上げている。大がかりなデータベースと専門的なサポートを必要とする顧客には、今日では事実上2つの選択肢しか残されていない。すなわち、OracleとSAPである。こうした市場状況を開放的と言うのは、コカコーラとペプシが支配する市場を開放的と言うのと同じだ。
もちろんこれは正しくはない。コカコーラとペプシは複占体制を敷いている。こうした状態では、価格はコストと連動しない。1缶の炭酸飲料水の製造コストは数セントなのに、製品は今も1ドル以上で販売されている。ほかにも多くの市場が同様の事態に陥っているが、コカコーラ発祥の地アトランタに住むわたしには、なじみ深いケースなのだ。
コカコーラを引き合いに出したのは、その複占に批判が集まっているからという理由もある。現状を打破しようという流れは、もうだれにも止められない。世界各国でのナショナリズムの盛り上がりや、ウォルマートなどのディスカウントショップの台頭が、状況を変えつつあるのである。
Oracleにとって、オープンソースはちょうどこれと同様の因子となっている。むろんOracleも、コードの無料ダウンロード提供を含む、オープンソースに関する戦略を立ててはいるが、それはあくまでも戦略であって、奉仕的な要素は持っていない。
オープンソース開発コミュニティに関わる多くの人々は、これに懸念を抱いている。
Business Week誌は先週、Oracleによる競合オープンソース企業の買収は一段落する様子で、ここしばらくの危機的状況は沈静化するだろうと報じた。Oracleは現在、「MySQL」にデータを格納するのに広く利用されている「InnoDB」を所有している。さらにはSleepycatを買収し、次はZendとJBossを狙っているという。
これでほんとうに危機は去ったのだろうか。実はそんなことはない。IBMが「DB2」について行おうとしていることは、Oracleが行ってきたことと何ら変わらないのだ。2005年2月に、開発者およびデータベース管理者を対象として実施された調査では、回答者の64%がオープンソースデータベースを利用しているという結果が出たという。MySQLシステムにデータを格納するのに、どうしてもInnoDBを利用しなければならないというわけではない。
オープンソースとはすなわち、水のようなものである。結局は下流へ流れて行く。Oracleもいつかはそのことに気づくだろうが、もうしばらく時間がかかりそうだ。
(Dana Blankenhorn)
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