Sunのオープンソース最高責任者であるSimon Phipps氏(本ブログを応援してくれている、とわたしは思っている)が同氏の個人的なブログに、今こそ特許制度の改革に「根本から取り組む」べきだと書いた。
同氏の考えを紹介する前に、断っておかねばならないことがある。第一に、これはあくまでもPhipps氏個人のブログの話であり、Sunの代表者として執筆している公的なブログは関係ない。第二に、Phipps氏はソフトウェア特許をも含めた特許制度を撤廃せよと言っているのではなく、制度の改革を訴えているのである。
「真の問題点は、今日のソフトウェア特許が、特許制度が基づいているコンセプトに関して、社会契約に違反しているところにある。われわれに必要な改革は、特許制度が基づいているコンセプトそのものを変える根本的なものでなければならず、またその改革は、ネットワークはコンピュータであり、オープンソースが核心であるという事実に照らして行う必要がある」と、Phipps氏は述べている。
わたし個人は、特許プロセスはオープンソースとしてデザインされており、何をしたかという事実ではなく、何をどうするのかという方法を保護する制度だと思っている。技術革新を肯定し、進めていくことが目的であって、それを阻止する制度であってはならない。
例えば1世紀ほど前に、ネズミ取り機の特許を取得したいと思ったとしよう。申請の際には詳細な図面が必要だし、実際に機能する模型も提出しないといけないかもしれない。こうした設計図案は、他者に検分してもらい、さらにすぐれたネズミ取り機の発明を促すために、一般公開される。
今日の特許制度で問題なのは、ネズミ取り機というアイディア自体に対して特許を認めている点である。「O'Reilly Radar」サイトが報じたBlackboardのケースが、この問題を浮き彫りにしていると言えよう。ちなみに、Phipps氏もこれに触発されて、今回のブログ記事を書いている。同社が取得した特許は、Eラーニング技術自体に関するものであって、同技術を具現化する方法は含まれていないという。Blackboardのやり方に憤慨した人々は、同社やそのPRに荷担する企業へのボイコット運動を起こした。
ソフトウェアおよびビジネス手法に対する特許制度は、どちらも同様の危険性を内にはらんでいる。1980年代と90年代に一連の判決が下されるまで、これらの特許がけっして認められることがなかったのは、こうした理由があったからだ(議会はこの問題について、いまだに態度を保留している)。
議会は特許制度改革に着手する前に、Phipps氏やO'Reillyからたっぷりと学んでおいてもらいたい。
(Dana Blankenhorn)
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