オープンソースにおけるビジネス戦略の分析が(専門家にとってさえ)難しいのは、1つには手段と目的が判別しにくいからである。
先日わたしが執筆した、IBMに関するエントリを例に挙げてみよう。同エントリではIBMのオープンソース戦略そのものに疑問を呈したが、これは的を射た疑問ではなかった。同社は、オープンソースを目的ではなく手段であるととらえているからだ。
IBMにとってオープンソースは、製品ラインを一本化し、ハードウェアとサービスを売るための手段でる。巨大なシステムを管理し、大局的な問題を解決する契約を獲得するための、一種の手だてである。基本的にIBMはソフトウェアベンダーではなく、システムとソリューションを販売する会社なのだ。
一方で、MicrosoftやOracle、Red Hatなどに代表される幾多の企業は、オープンソースを目的だと考えている。彼らはソフトウェアベンダーであり、ソフトウェアのサポートおよびアップデートといったサービスからも利益を得ているが、最終的に頼っているのはソフトウェアの販売である。
オープンソースはその性質上、純粋なソフトウェア収入はほとんど見込めない。代わりに、契約プログラミングやサービスと言い換えてもよい各種サポートを提供して金を稼ぐが、経常的な製品収入はときとともに減っていく。
ソフトウェアの販売がより大きな目的の一手段である場合は、これは問題であるどころかむしろチャンスとなる。この場合、ソフトウェアの販売はコストの一部になるからだ。消費者にとっても、さらに多額の収入を得るためにソフトウェアを提供しているIBMのような企業にとっても、これは間違いない真実だ。
しかし、ビジネスの最大の目的をソフトウェアの販売に置いている専門的なベンダーからすれば、オープンソースは真の脅威以外の何者でもない。オープンソースは、彼らのビジネスモデルの根本を揺るがす存在であり、変化をもたらす存在なのだ。
それでも、オープンソースが現在進行形のビジネス革命であることは、否定しようがない。
(Dana Blankenhorn)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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