先日、アジア地域で活動する開発者の実に70%がオープンソースを利用しているというニュースが報じられた。わずか3年間で、オープンソースの利用率が40%増えた計算になるのだという。
同記事は、将来的には東アジア地域で用いられるハードウェアのほとんどがLinuxベースになるだろうと指摘している。オープンソースコードの透明性が当地では歓迎されており、アジア諸国の政府もその価格の低さと合法性に惹かれ、オープンソース運動を支持するようになった。
こうした状況は、途方もないチャンスであるとともに、脅威であるとも言える。
オープンなハードウェアデザインがより多く登場する可能性が大きいという点で、これはチャンスである。ハードウェアのデザインとネットワークがオープンでなければ、プログラマは無線をアプリケーションプラットフォームとして使用することはできない。逆にこれらを活用できれば、奇跡だって起こる。
Linksysルータにオープンソースコードが用いられていた(その後、不具合だらけのバージョンが発売されている)ことが発覚した際のCiscoの反応は、それまでに発表されたあらゆるプレスリリース以上に、同社のオープンソースに対する姿勢を物語っていた。Linuxベースであると明確に示された新製品「WRT54GL」(写真参照)がリリースされたのは、喜ばしいことではある。だがそれは、どう見ても渋々行ったことに間違いなく、一度かぎりの譲歩であり、気持ちのよいものではなかった。

アジア地域のプログラマが開発にオープンソースを取り入れて、その透明性の恩恵にあずかっているのに、米国のプログラマが、機能改良という最も得意な仕事にその長所を生かせていない現状はいかがなものだろう。そうした創造性を育成するため、Ciscoやその他のデバイスメーカーは考えられるかぎりの手を尽くすべきではないか。
一方、アジアのプログラマがオープンソースにおける約束事を確実に守るかどうかわからない点は、脅威となりえる。約束事とはすなわち、コードを無料で使用するなら、みずから加えた変更を外部に公開しなければならないということだ。相手と競合していても、例外はない。
オープンソース界には、プログラマのコードスタックを調べる警察のような機関は存在しない。オープンソースは、双方の合意に基づく民事契約なのである。しかし、個人間および企業間の熾烈な競争に巻き込まれているアジアのプログラマや会社が、はたしてそうした規範に従うだろうか。
これが、米国のハードウェア企業がオープンソースを支持するべきだと考える理由の1つである。手本となる例を作り出して、利益が得られることを証明すれば、他者もそうした動きを必ず見習うはずだ。
(Dana Blankenhorn)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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