オープンソースに対する開発途上国の姿勢は米国のそれとは異なるという説に、わたしはいつも首をかしげてしまう。
曲解されている場合はあっても、異なっているのとは言えないのではなかろうか。
さまざまなテーマの論説文を掲載している「First Monday」の編集長Rishab Aiyer Ghosh氏も、冒頭の説を支持しているようだ。同氏は「Cooking Pot Markets」と題した論説の中で、オープンソースモデルは、人々がともに踊り、歌い、料理をするインドのような集散型社会にこそフィットすると述べている。
アメリカ人にはなじみの薄いオープンソースコラボレーションという考え方は、孤立しては生きていけない農耕社会には親しみやすいと、Ghosh氏は言う。別に利他主義というのではなく、自己利益はしばしば集団的なものだからである。
わたしが引っかかりを感じるのは、米国ではこうした考えが一般的ではないという点だ。アメリカの歴史をひもといてみれば、人々が団結して何かを成し遂げた例がごろごろ見つかる。わが町の舞踊団や劇団から始まり、農民組合、労働組合に至るまで、集団的な自己利益というコンセプトは、ピルグリム的であるのと同様、実にアメリカ的だ。
企業が法的な個人であるのはなぜだろうか。それは、企業がその所有者や経営者の自己利益を超えた、集団的な自己利益を実現するものだからである。オープンソースはインドで生まれたのではなく、アメリカで生まれたのだ。オープンソース運動による金銭的利益の大半が米国で生まれており、オープンソースに対する投資が最もさかんなのも米国だ。
共有を基本とする農耕社会が、生き馬の目を抜く西洋社会より崇高だと考えるのはロマンチックには違いないが、それは単に、「コイサンマン」や「オクラホマ!」からの請け売りに過ぎない。
(Dana Blankenhorn)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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