RedHatとExadelの提携契約は、オープンソースビジネスモデルが確立されて以来の画期的なものだった。
プレスリリースを丁寧に読んでみると、RedHatがExadelを買収するのでも、経営に口を出すのでもないことがわかる。Exadelは、「Mortgage.Com」などのウェブサイトを制作したり、世界のフォーチュン500企業に大規模なアプリケーションを提供したりすることで、かなりの収益を上げている。
RedHatがExadelのソフトウェアを購入するというのとも違う。Red Hatは、「Exadel Studio Pro」「RichFaces」および「Ajax4jsf」プロジェクトのオープンソース開発コミュニティを、JBossブランドの下で運営していくのである。
こうした提携では、一方のサービス部門が他方に買収されるか、ソフトウェアが単純にオープンソース化される場合が多かった。今回のように、一方のソフトウェアが他方のブランド名でオープンソース化され、開発コミュニティの振興が図られるというケースは初めて見た。
いずれにせよ、この契約は両社に利益をもたらすだろう。Exadelにとっては、新ツールに対するサポートをRed Hatから得られる点で、Red Hatにとっては、Marc Fleury氏が去ったJBoss開発コミュニティに活気を与える点で、意義深い提携と言える。
また、Exadelとしてではなく、JBossの名の下でツールをオープンソース化することにより、きわめて広範なサポートが得られるはずだ。Exadelのフォーチュン500企業顧客らも、経験豊富なメンバーをそろえた大規模なコミュニティに力を借り、オープンソースへの移行にまつわる疑問点などを解消できるとなれば、非常に心強いだろう。JBossとExadelのツールを補完的に併用することも可能になる。
こうしたメリットが合わさると、今度はユーザーにとってのメリットが生まれる。両社のJavaおよびミドルウェアツールを一緒に利用でき、専門家に開発を助けてもらったり、あるいはすべてを任せたりできるこの仕組みは、うまくいきさえすれば実に魅力的なものになると思う。
ただし、この「うまくいきさえすれば」という点に関してだけは、不安が残る。すべてがうまくいくことなどあるのだろうか? 例えば書類仕事のような単調な業務をしなくてはならない場合(必ずあるはずだが)、Red HatとExadelのどちらが担当するのか? Fleury氏がRed Hatは協力的ではないと不平を漏らしていたのは、有名な話だ。Red Hatが協力的でなかったのは、Fleury氏を追い出すための単なる策略だったのだろうか(わたしは実際に、そうした意地悪をされたことがあるのだ)。あるいは、みんなをうまくリードしてペンキを塗らせることに成功したトム・ソーヤのように、リーダーシップを発揮できるのだろうか。
答えは時間が出してくれるだろう。
(Dana Blankenhorn)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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