「ガバナンスは、ビジネス全体を網羅していなくてはならない。しかし、これをにわか仕立てで成そうとすれば、ジャンボ機の搭乗客の人生経験と英知を用いて、飛行機を飛ばそうとしたときと同じ結果になる」
Webサービスの第一人者であるComputer AssociatesのPaul Liptonは、今日のIT業界を席巻するガバナンスという概念は、SOAやWebサービスの管理よりも深い意味を持っていると述べている。LiptonはWebservices.Orgへの最新の投稿で、ガバナンスに対する現在の取り組みは、「変更設定システムやデータベース、特殊なセキュリティ/ポリシーレポジトリなどに存在する可能性のある、開発の成果物のありかや変更状況」を追跡していくことに力を入れており、「一部のガバナンス制度では、開発の成果物を確実に保管しておくための、独自のレポジトリが用意されている」と説明した。
しかしガバナンスは、「Webサービスばかりでなく、IT技術の全範囲にわたって」実施されるようになって初めて機能し始めると、Liptonは話している。ガバナンスは、XMLで生成したもの以外にも、技術説明書やJavaコード、既存の「COBOL」コピーブックなどのあらゆるIT関連物までの広い範囲が対象になるというのだ。
これはつまり、SOAガバナンスから“超越的”ガバナンスへ移行して、技術に関する決定をビジネスユーザーに委ねることを意味する。ビジネスユーザーが何を考えているのか理解するまでは、こうした考えはすべて完璧に理にかなっているように思える。ところが、「企業幹部の大半は、エンタープライズポータルであろうと何であろうと、具体的なポリシーを策定したいなどという願望は持っていない。企業経営に関わる人々は、まったく別の事柄に専心しようと考えている。ビジネス側の人間は、IT部門に電話をかけて『これをやっておいてくれないか』と頼むのが常なのだ」と、Liptonは話している。
Liptonはさらにこう続ける。技術統治の世界に経営陣を関わらせるのは、「ジャンボ機の搭乗客の人生経験と英知を用いて、飛行機を飛ばそうとするようなものだ。搭乗客にも操縦の手伝いはできるかもしれないが、やはり相応の制御がまずは存在していなくては困るだろう。ITインフラストラクチャの全体と、そこで運用されているSOAが、ランタイムの実行/監視/制御を行い、すべてのポリシー変更の効果を生かすよう適切に構築されるまでは、“飛行機の操縦”を行う人間は慎重に選びたいというのが本音ではないだろうか」(Lipton)
(Joe McKendrick)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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