作家のIsaac Goldberg氏はこう言った――外交とは、何よりも実行に移しにくく、言いにくいことを、最高にうまく行い、言うことである。
大半のIT管理者や責任者は契約交渉の訓練を積んでいないことから、当然のごとくそうした過程を管理業務上の頭痛の種ととらえている。できるなら、弁護士や購買担当者に任せておきたい仕事だ。
だがしかし、SaaS(Software as a Service)やアウトソーシングを積極的に取り入れる風潮が強まり、SOAによってインフラストラクチャの内でも外でもベンダーおよびソリューションを「ホットスワップ」することが容易になりつつある今日、サービス契約の交渉は否が応でも業務の大部分を占めるようになった。われわれはすべからく、交渉の達人にならねばならない。
交渉術を磨くなどということが、はたしてほんとうに可能なのだろうか。IACCM(International Association for Contract and Commercial Management)は、500社を超える国際企業および組織の契約交渉担当者数千名からデータを収集し、2006年における「契約条件トップ30」リストを作成した。IACCMの考えでは、多くの企業が請負業者やベンダーとの交渉をまったくもってうまく進められていないという。
ベンダー側のリスクを軽減する「責任制限」がリストの第1位に来ているのは、至極当たり前と言える。解せないのは、「サービス品質」がトップ10圏外に落ちたことだ。昨今では、サードパーティのプロバイダーからソリューションの提供を受ける機会が増えているので、本来この項目にはもっと注意を向けるべきである。
リストに付記されたコメントには、「契約にしばしば含まれる条件のトップ10は、相も変わらず過失に関するものばかり」で、これはすなわち適切なガバナンスの欠落を意味すると記されている。
今のところ、変化の兆候はほとんど見られない。企業は以前と同じく、コントロールやコンプライアンスに関するリソースおよびソフトウェアへの投資を続けている。そのくせ、契約交渉の質や成果を測る社内基準は不十分であるか、あるいは存在しないのだ。変化や改善を促したり、契約受注者の思考をより創造的かつ独創的に変えていったり、企業のパフォーマンスおよびリスクに関する幅広い問題に注目したりするつもりはないのだろうか。
IACCMが発表した2006年版リストは以下の通り。カッコ内の数字は、2005年のランキングを表している。
1 責任制限(1)
2 賠償(2)
3 知的財産(3)
4 価格/料金/価格変更(6)
5 解約(理由/任意)(7)
6 保証(5)
7 機密情報/情報保護(8)
8 提供/受理(9)
9 支払い(4)
10 遅延損害金(12)
11 サービス品質(10)
(Joe McKendrick)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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