2006年11月、ウェブサイト「InfoWorld」でブログを書いているDave Linthicum氏が、SOAプロジェクトにかかるコストを算出する公式を提案した。まさに世界中が待ち望んでいた公式と言えよう。同氏はその後のコンサルティング経験を踏まえ、今回新たに、SOAプロジェクトに投入すべき人員の数を割り出した。
Linthicum氏が提案しているガイドラインによると、「中程度の複雑性」を持つSOAプロジェクトには、以下の通りのスタッフを配置すればよいという。
プロジェクトリーダー/アーキテクト
通常、1プロジェクトにつき1人。
データスペシャリスト
1データレイヤーにつき0.5人。すなわち、12個の異なるデータベースもしくはアプリケーションを運用している場合は、6人が必要。
セキュリティスペシャリスト
1プロジェクトにつき2人。そのうち1名はセキュリティの現状を熟知している人物、もう1名はSOAに特有のセキュリティ要件を把握している人物にする。
ネイティブシステムスペシャリスト
1種類のシステムごとに1人。メインフレーム、Unix、Windows NTを運用している環境なら、最低3名ということになる。
サービス開発スペシャリスト
運用するサービス100件ごとに1人。中規模なSOAプロジェクトを実施する場合は、サービスの数は1000件程度と考えられるので、10名の人員を割かねばならない。少なくとも10名、ということだ。
ビジネスプロセス管理/オーケストレーションスペシャリスト
1プロジェクトにつき4人。うち1名は既存のサービスを調査してドキュメント化し、1名は新たなサービスをドキュメント化し、残り2名はそれらのサービスをオーケストレーションレイヤーに組み込む。
ガバナンススペシャリスト
1プロジェクトにつき1人。
プロジェクト文書保管担当者
1プロジェクトにつき1人。
外部サービススペシャリスト
1プロジェクトにつき1人。
参考までに、Linthicum氏が11月に発表したSOAプロジェクトコスト算出公式を紹介しておこう。
SOAのコスト=データの複雑性に応じたコスト+サービスの複雑性に応じたコスト+プロセスの複雑性に応じたコスト+技術ソリューションの実現費用
データの複雑性に応じたコストとは何だろうか。Linthicum氏によれば、公式の最初の変数であるこのコストは、次のようにして算出すればよいという。
データの複雑性に応じたコスト=(データ要素の数×データストレージ技術の複雑性)×労働単位
データ要素の数は、新規に生成されたもの、派生したものの別にかかわらず、ドメイン内で記録しているセマンティックの数を指す。
データストレージ技術の複雑性は、0から1までの間の数値によって評価されている。例えば、リレーショナルは0.3、オブジェクト指向は0.6、ISAMは0.8となっている。
労働単位とは、1つのデータ要素を解釈および精選するのにかかる金額。100ドル程度になるケースが多いと、Linthicum氏は述べている。
仮に数字を当てはめて、同コストを算出してみよう。
データの複雑性に応じたコスト=(3000×0.5)×100=15万ドル
こうして、SOAコストの一部を明らかにすることができるのである。
その次に、これと同じ公式を利用して、その他の変数――サービスの複雑性に応じたコスト、プロセスの複雑性に応じたコスト、技術ソリューションの実現費用――を確定していく(基になる数字は正確に見積もること)。
最終的なSOAコストが導き出されても、「10〜20%の誤差を計算に入れておく必要がある。なんといっても、初めての取り組みであるのだから」と、Linthicum氏は助言を授けてくれている。
(Joe McKendrick)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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