今週Googleが発表したGrandCentral Communicationsの買収に、1つの企業がWebサービス仲介業者から革新的なWeb 2.0事業者へ転身する様を見た。
数年前までのWebサービスおよびSOA業界では、GrandCentralはオンデマンドインテグレーションプロバイダーの先駆者のようにとらえられていた。
今日の新生GrandCentralは、電話番号と音声メールボックスを1つにしたウェブアカウントを提供する、一般消費者向けのオンラインサービス事業者に生まれ変わろうとしている。
社名こそ同じであるものの、以前のGrandCentralと今のGrandCentralは、ビジネスモデルがまったく違う。
旧GrandCentral時代に当時の最高経営責任者(CEO)Halsey Minor氏と何度か話をしたが、同氏はクライアントとあらゆるビジネスパートナーをWebサービスインターフェースを介して結びつけ、連携させる同社の役割を、一種のオンデマンド社外ESBのようなものと言い表していた。実際に同社は、インテグレーション版Salesforce.comを自称したこともある。
そんなGrandCentralのWebサービス事業に、どんな変化が訪れたのだろう。わたしが知っているところでは、Minor氏がオンラインデータ統合および表示サービス企業Swivelを興したことで、GrandCentralはWeb 2.0色を強めることになった。Craig Walker氏とVincent Paquet氏がMinor氏からGrandCentral の名を買い取り、2005年に設立したのが新生GrandCentralだが、Minor氏はこの事業も後援しているといわれている。
こうした流れは、ベンダーや投資家が、WebサービスおよびSOA分野を掘り下げることに固執するよりも、新しく登場してきたWeb 2.0分野に参入した方が得策だと考えているがゆえのものなのだろうか。そう、おそらくはその通りだ。Googleが5000万ドルもの資金を拠出するからには、それなりの理由があると考えて間違いない。
本ブログでもZDNetコミュニティでも再三報じられてきたように、SOAおよびWebサービス企業は、彼ら自身が旬の買収対象になっている。だが一方で、それまで蓄積してきた専門知識や技術とは異なる分野に鞍替えし、従来の仕事とはまったく別次元の新たな取り組みを始めるベンダーが出て来ても、何ら不思議なことはない。
だからこそ、この市場はこんなにもおもしろいのだ。昔の名前を使い続けるのは、よくあるケースである。現在のNational Cash Registerはキャッシュレジスターばかり作っているのではないし、International Business Machinesだってビジネスマシン以外の製品を販売している。
それにしても、新生GrandCentralのビジネスは実に興味深い。1つの電話番号を、所有しているすべての電話と、音声メールを管理する拠点に使用することができるのだ。同社はこれを、「one number for life(どこでも使える1つの番号)」と呼んでいる。
旧GrandCentralの役員だったTim O’Reilly氏は今年の初めに、GrandCentralは「一夜にして、Web 2.0およびソーシャルネットワーキングプラットフォームの第一人者となるだろう。いかなるPCアプリケーションにも負けないほど多くのユーザーが利用するコミュニケーションデバイスの中心に座ることを、GrandCentralは目指している」と話していた。
(Joe McKendrick)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。シーネットネットワークスジャパン および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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