本ブログの数カ月前のエントリで、SOAの普及を阻害している主要因の1つはIT部門自身だという、Ron Schmelzer氏の見解を紹介した。
IT部門の内情をつぶさに見てきたPaul Kiel氏は、彼らがSOAを厄介者と考える理由を次のように分析している。
何よりもまず、IT部門は本来ならSOAを歓迎したいのだが、日々の仕事と継続的なメンテナンス作業で手一杯だ。ITバブルが弾け、低迷時代に入ったここ10年間で、多くのIT部門がアウトソーシングによって骨抜きにされた。状況が好転するにつれ、IT管理者の肩には山のような新プロジェクトや責任がのしかかるようになったが、予算や人員の増加は十分ではない。IT部門は経営上層部から、「あと10件の仕事を追加でしてもらって、SOX(Sarbanes-Oxley)法対策のレポートも書いてもらえるかな? あ、でも予算はあげられないよ」(Kiel氏)と言われているようなものなのだ。
さらに同氏は続ける。「IT部門は人手不足に悩んでいるか、すぐにやらねばならない仕事でがんじがらめになっている。家が燃えているときに、もっと快適な家を新築しようと考える者はいないだろう。彼らにできるのは、赤ん坊のように一歩ずつ小さく前進することだけだ」(Kiel氏)
Kiel氏はもう1つの要因として、毎年のように市場に現れては消えるテクノロジーの流行に、IT管理者たちがうんざりしている現状を挙げた。彼らはSOAについても、「単なる焼き直しソリューション」としか考えていないという。
IT部門はそれをSOAとは呼ばないが、SOAアプローチが異なる名称の下で導入されるといった事態が、これからは見られるようになるかもしれない。「例えば、クライアントに提供する分散的なサービスの開発に注力したり、そうしたサービスアーキテクチャのベストプラクティス(ガバナンス)を活用したり、標準化されたデータモデルを使用したりといった行為は、すべてSOAが実現するメリットである。だが、SOAがそうした機能を生み出したわけではないので、人々はこれをSOAとは呼ばないというわけだ」(Kiel氏)
(Joe McKendrick)
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